会計ソフトと給与計算ソフト、請求書作成ソフトが連携するタイプを使っている方が増えてきました。
弊所ではマネーフォワードクラウド会計を主にオススメしていますが、請求書ソフトから会計ソフトにデータを連携していただき、効率化を図っていただいております。
簿記の知識がなくても会計ソフトの入力から請求書の発行、給与計算が出来るのが連携するタイプのソフトのいいところですね。
ご自身で入力いただき、弊所でチェックを行い、打合せをさせていただくというお客様の割合が増えてきました。
便利になりましたが、注意点もあります。
マネーフォワードクラウド会計・請求書を例に解説します。
売上の計上日はいつになるのか?
売上の計上を「いつ」にするのかは、会社の利益を把握するため・税金を計算するための重要な要素です。
モノを販売した場合には、販売した日(引き渡した日)が売上を計上する日になります。
コンビニでジュースを販売する場合、レジで代金と引き換えにジュースをお客さんに渡しますよね?
この時点で売上が計上されます。
サービスの場合には、サービスが完了した時点で売上を計上することになります。
請求日=売上計上日とは限らない
「請求書」を発行し後日振り込んでもらったり、先に代金をもらったりすることもありますね。
モノの販売やサービスの提供をした後に請求書を発行し、振り込んでもらうといった流れが一般的かと思います。
例えば、1月に10万円の商品を販売し、2月に入って1月分の売上について請求書を発行する場合、請求書はこのような形になるのではないでしょうか?
マネーフォワード請求書からサンプルを出力してみました。
請求日が2月5日になっているので、2月5日に売上を計上したくなりますが、この請求書の商品を引き渡したのは1月でした。
実際に売上に計上するのは、1月になるので日付としては1月31日に売上を計上します。
こういった場合には、請求日=売上計上日にはならないので注意が必要です。
前受で代金をもらうときも、前もって請求書を発行することがありますが、この場合売上の計上は商品の引き渡しやサービスが完了した日になるので、請求日よりも後になることがあります。
マネーフォワードクラウド請求書の設定
マネーフォワードクラウド請求書の機能で、マネーフォワードクラウド会計へ仕訳を書き出す機能があります。
その設定の中に、「売上計上日」を設定する項目があります。
設定の確認・変更は、
マネーフォワードクラウド請求書の右上にある「歯車」マークをクリックし、「帳票設定」をクリックします。
帳票設定のメニューの中の「会計連動」をクリックします。
上記サンプルの場合は、2月に入って1月の請求書を発行するので、売上計上日は「前月末」を選択しておきます。
こうすることで、マネーフォワードクラウド請求書から連携した仕訳は、前月末の「1月31日」に仕訳が計上されます。
この会計連動はあくまで「基準」として設定しておき、会計ソフトへ連携したタイミングで売上に計上する日を確かめてから計上するようにしましょう。
注意するタイミングは決算日をまたぐとき
売上を計上する日を注意しなければならないのは、「決算日をまたぐ」ときです。
3月決算で、本来3月の売上にする必要があるのに、請求書を発行した4月に売上として計上してしまうのはダメです。
決算日をまたがない月と月の計上日ズレは税金を計算する上では問題になりませんが、決算日をまたぐ場合には、売上金額が変わる=利益が変わることになり税金の計算に影響が出るので、決算日をまたぐ場合の売上計上日は注意しましょう。
まとめ
会計・請求書・給与・経費など各ソフトの連携が出来るようになり、バックオフィス業務の負担はかなり減りました。
ですが、各ソフト間の設定や連動した時の挙動を「デフォルト」のまま使うのは注意が必要かもしれません。
ご自身の設定がどの設定になっているのか、今一度確認してみましょう!
設定の確認といったご相談も承っております。